塗り替えでアルミ部分の塗装をしないのはなぜ?

サッシや手摺などのアルミ部分は通常塗装工事では含んでいません。

なぜ塗り替えでアルミ部分を塗装しないのか?

リフォームや再塗装の際、アルミ部分は基本的に塗装しないことが多いです。その理由について説明します。


〇アルミは塗料が密着しにくい

自然に酸化被膜を形成します、アルミは空気に触れるとすぐに酸化膜ができ、塗料が密着しにくい。

表面がツルツルしているため、塗料が滑りやすく剥がれやすい。

適切な下処理が必要 なので、 一般的な塗装のように簡単に塗り替えることができない。

塗る場合はしっかりとした前処理が必要になります。


〇剝がれてしまう

一般的な塗装では密着力が弱く、時間が経つと剥がれやすくなってしまうことがあります。

衝撃や摩擦に弱いので、 手すりやドア枠などのアルミ部分は頻繁に触れるため、塗膜が傷つきやすい。

熱膨張の影響 でアルミは温度変化で膨張・収縮しやすく、塗膜がひび割れることがある。(アルミニウムの熱膨張率は鉄の約2倍です)


〇粉体塗装や電着塗装なら剥がれにくいが、現場で施工できない。新築工場で塗装されているものが現地で設置されています。


〇塗装しなくても耐久性が高い。


〇アルミ自体が錆びにくいのと、鉄と違って赤錆が発生しないため基本的に塗装の必要がない。


〇アルミサッシはアルマイト処理や焼付塗装がされているため、追加の塗装をしなくても美観や耐久性が確保されています。特に焼付塗装は密着性が高く、通常の塗装よりも剥がれにくいです。


〇メンテナンスが不要なため、汚れを落とすだけで美観を維持できる。

汚れや変色が気になる場合は、クリーニングを検討。

仕上がりが悪くなる可能性がある。


〇塗装してもムラが出やすい、アルミの表面は平滑なので均一に塗るのが難しい。

元の質感が損なわれることがあるため、 アルミ独特のメタリックな質感が失われる。


〇塗装後の剥がれが目立ちます、少し剥がれただけでも見た目が悪くなるので最初は良くても後々元よりも見た目がわるくなることがあります、。

塗るならスプレー塗装を使い、ムラが出にくい方法を選ぶ。


〇コストと手間、費用がかかる

しっかり前処理をしないとすぐに剥がれるため、下地処理などの前準備が大変でコストがかかります。

塗り直す頻度が高くなってしまうことがあり、結果的にコストがかさむ。



基本的にはアルミは塗装するよりも、そのまま使うかクリーニングで対応しますが、劣化やデザインの変更を目的に塗装することも可能です、但し適切な処理をしないと剥がれやすくなるので注意が必要です。