外壁塗装をする際にどんな塗料を使用するか
外壁だけでなく鉄部や木部その他付帯部があるので住宅にあった塗料を選ぶのは重要です。
難しい事は省いて簡単な目安のみを先に説明しておきます。
『アクリル→ウレタン→シリコン→ラジカル→フッ素→無機
この順番で耐用年数や金額が変わります。
確認したいのは塗料の耐用年数、低汚染性、防藻防カビは業者に聞いておく方がいいです。
その他、遮熱や断熱、セルフクリーニング機能を重視する場合はお伝えください。』
簡単にだと、説明はここまでです。
塗装工事は関わる事が少ないので信用できる業者選びの方が塗料選びよりも難しいかも知れません、高いから大丈夫とかではなく業者にはわからない事は聞いて納得いく説明を受けて信用できる業者に工事を依頼してほしいとおもいます。
ここから先は少し詳しく記述しますので、もっと知りたい方は是非ご覧ください。
「アクリル 外壁塗装」
外壁塗装においてアクリル樹脂を使用することで、以下のような特徴があります。
アクリル樹脂は他の塗料と比べて耐久性や耐汚染性に劣るという一面があります。また、外壁塗装と考えると、他の樹脂や塗料の使用が適しています。
とにかく安く施工して欲しい、一時の美観でもいい場合に適しています。
ピュアアクリルとは全くの別物です。
耐用年数は5年〜8年
「ウレタン 外壁塗装」
ウレタン塗料はウレタン樹脂を主成分とした塗料で、紫外線に対する耐性があり、外壁の劣化を防ぐ効果があります。油性でのウレタン塗料は光沢があり、外壁に美しい仕上がりをもたらします。但し近年ではよりグレードの高いシリコン樹脂塗料との金額的な差があまりないので使用することは少なくなっています。
耐用年数は8年〜11年
「シリコン 外壁塗装」
シリコン樹脂塗料は耐候性に優れており、太陽光や雨、風などの外部の環境に対して高い耐久性を持ちます。また、紫外線に対する耐性があり、外壁の劣化を防ぐ効果があります。
シリコン樹脂塗料は、色持ちが良く、長期間にわたり鮮明な色を保つことができます。
一般的に外壁塗装というとシリコン樹脂からのグレードが多く使用されています、発売からの年数も長いので信用できるのと耐用年数的にも他の部位とも合わせやすく選ばれることも多いです。
耐用年数は11年〜14年
「ラジカル」
塗膜は、酸素や水と共に紫外線が当たると顔料の主成分である酸化チタン内からラジカルが発生し、塗膜劣化を誘発します。ラジカル塗料では、ラジカルが発生した時に塗料から分解されないように、ラジカル制御酸化チタンと光安定剤が働きかけてくれます。
シリコン樹脂よりも耐用年数が長く、発売からの実績も十分に出てきたのでシリコンからラジカルに基本的な塗料を切り替えている業者も多いと思います。
耐用年数は13年〜16年
「フッ素」
フッ素塗料はフッ素樹脂を主成分とした塗料で、優れた耐候性や耐化学性を持ち、非常に高い耐候性を持ち、紫外線や酸雨、塩害などの外的な環境に対して優れた耐久性を発揮します。また、フッ素塗料は耐化学性にも優れており、酸やアルカリ、有機溶剤などの化学的な事に対しても耐性を持ちます。これにより、外壁が酸性雨や大気汚染物質などの化学物質にさらされる環境においても、劣化しにくくなります。
但し、高額な塗料で工事費は高くなってしまうのと、屋根や付帯部までフッ素を使用すると更に金額が上がってしまいます。
耐用年数15年〜18年
「無機」
無機塗料とは、無機物を配合して作られた塗料のことです。 ガラスや鉱石などが無機物です。 紫外線で劣化せず、非常に硬くて防火性にも優れています。
耐用年数は長いのが魅力ですが、実際のところそこまでの実績が少ないのが選ぶのに難しいとこです、(但しメーカーは試験はしているので選ぶのはお客様次第です)高価な材料で外壁塗装する際には他の部位との塗装サイクルを考えた場合外壁のみを無機施工しても合わないこともあるので建物によっては難しいかと思います。
無機塗料は高価ですがメーカーによって金額は大きく違うので使用する塗料の説明は聞いておいた方がいいと思います。
耐用年数18年〜22年
塗装についてですが、使用する材料の他に扱う職人によっても変わってしまうので信用が第一です、工事期間中のコミュニケーションや作業風景、仕事に対する姿勢でも判断できると思います。機能を発揮させる為に塗り回数や希釈量はとても大事なので職人の信用も得られるように当社では自社施工を続け、私自身も職人としてできるだけ現場作業をし、行けない時は写真での連絡をとるようにしています。
株式会社 小澤塗装
ここからは機能的なお話です デメリットには差が大きくあります。
「遮熱塗料」
遮熱塗料は太陽光の熱を反射することにより、建物内部の温度上昇を抑える効果を持つ塗料のことです。遮熱塗料は、屋根などの建物の外部に塗布されることが一般的であり、夏場の高温環境下での室内の温度上昇を軽減し、夏場の高温環境下での室内の温度上昇を抑えることができます。
エネルギー効率の向上や省エネ効果を期待することができますので建物の屋根塗装を検討する際には、遮熱塗料の利用も一つの選択肢として考慮してみると良いでしょう。ただし、建物にや色によって体感できるほどの効果がない場合もあります。
また経年劣化により効果は5年程度から低下するとお考えください。当社では戸建では思ったより効果がない場合や機能の低下が塗料の耐用年数よりも少ない為、屋根の塗装費用は遮熱でも一般材料でも同じにしています、上記の理由と材料費が戸建の場合あまり変わらないからです。(大口物件や屋根のみは金額は変わります)
「断熱塗料」
断熱塗料は、建物の外壁や屋根に塗布されることで熱の伝導を抑制し、建物内部の温度変化を緩和する効果を持つ塗料のことです。断熱塗料は建物の断熱性能を向上させることで、エネルギー効率の向上や省エネ効果を期待することができます。
断熱塗料は熱伝導を抑え、気温が高くなる夏場には室内を快適な温度に保つ効果(遮熱効果)があります。 また、室内と室外の熱移動を抑制する特性により、冷暖房設備の効果を高められるため夏場には涼しく、室内に熱源がある冬場※には部屋を暖かく快適な温度に保ちます。
但し効果が体感できるかどうかは外壁材の種類などによっても違うのとサイディングの乾式構造や、そもそも木造住宅に断熱材が使用されているので期待するほどの効果だ発揮されない場合もあります。
「セルフクリーニング機能」
ほとんどの外壁塗料は親水性の機能があります、雨が降った場合に水滴にならずに広がり流れ落ちるイメージです、それにより汚れを洗い流してくれます、光触媒塗料というグレードの高いものもあります、光触媒作用とは特定の光のエネルギーを利用して、物質の表面で化学反応を起こし、汚れや有害物質を分解する性質のことです。
但し、どちらも過度の汚れやカビなど限界を超えたものには対応できないのと光触媒塗料は日の当たらない箇所では十分な機能は発揮されないです。いつまでも綺麗な状態でありたい気持ちはわかりますが外部ですので雨風、紫外線などで時間が経つほど効果が薄れてしまいます。
「透湿性」
透湿性とは、外壁などの建築物の表面が外部からの水分を防ぎつつ、内部の水分を逃がす性能を指します。透湿性のある外壁塗装は、外部からの雨水や湿気を防ぎながら、建物内部の湿気を逃がし、建物の内部を乾燥させることができます。透湿性は直張りサイディングやサイディング自体の構造、モルタルやブロックなどに使用することで膨れや剥がれの要因防止にも繋がります。
「防藻防カビ」
防藻防カビ塗料は、外壁塗装に使用される塗料の中で、藻やカビの発生を防ぐ効果がある塗料のことを指します。これらの塗料は、特殊な成分や処方が配合されており、外壁に塗布することで、藻やカビの発生を防ぎます。但し限界を超えた環境では防ぎきれないです、例えば浴室の換気扇の下にサッシがありカビが積もり繁殖しやすい場合などは、まめに清掃する必要があります。
塗料には耐久性の他に機能を持つものがありますので、住宅にあったものを使用した方がいいです。高価なものを使用しても機能が発揮されないなど住宅の立地条件などによっても変わってしまいますので業者とよく話をしてください。
それでは当社の考えは終わります。良い塗装工事を!!!
何かあればご相談ください。